2021.02.04
子どもの目の病気(ものもらい・まぶたの腫れ)|眼科(千船病院)
子どもの目が腫れたら?
ここがポイント
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子どものまぶたの腫れ
子どものまぶたが腫れる原因
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「ものもらい」は大きく2種類に分けられる
「麦粒腫」と「霰粒腫」
1子どものまぶたの腫れ
子どものまぶたはすぐ腫れる!?
大人は、目をこすっても何ともないことが多いですが、子どものまぶたの皮膚は大人と比べて約半分の厚さと非常に薄いため、子どもの場合は翌日腫れあがり、慌てて病院を受診されることがよくあると思います。多くの場合、翌日には自然に改善します。ただ、このまぶたの腫脹の中で要注意のものが2つあります。それは、ぞくに「ものもらい」と呼ばれているものです。
2「ものもらい」は大きく2種類に分けられる
「ものもらい」には大きく分けて2種類あります。
1つ目は、麦粒腫と診断される疾患です。まぶたの脂腺や汗腺に細菌が感染し、赤く腫脹し、触ると痛みを生じます。この場合は、抗菌剤の点眼等が必要となります。
2つ目は、霰粒腫という疾患です。先ほどの麦粒腫と同様にまぶたが腫脹し、赤くなります。慢性期には痛みはありませんが、急性期には痛みがあります。特に霰粒腫は原因がはっきりしていませんが、出来やすい体質があるようで、両眼瞼、上下ともかかってしまうこともあります。その他、免疫が低下していたりする場合もかかりやすくなります。
この2つの疾患の鑑別はなかなか難しいですが、麦粒腫は比較的抗菌剤に反応し、治癒していくものが多いです。一方、霰粒腫の場合は腫瘤が拡大する傾向が強く、まぶたの皮膚の壊死が進行していきます。子どもの場合、手術となると全身麻酔となるため、ためらってしまいますが、保存的治療で治らない場合は、早めに外科的に腫瘤を摘出する必要があります。