2020.02.01
腎センターって腎臓内科とどう違うの?
リレーエッセイ ~ ドクター編 Vol.12 ~
ここがポイント
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腎臓の診療は腎臓内科医だけでは成り立ない
腎臓内科医だけでなく、透析看護師や泌尿器科医など協力が必要です。
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腎センター設置の狙いは?
腎臓の治療をする際に必要なメンバーを集めて協力しながら治療していくためです。
1『腎センター』設置の理由
新しい病院への移転を機に『腎センター』を作ってみました。
その理由をお話しします。
腎臓の診療は腎臓内科医だけでは成り立ちません。例えば腎機能が悪化してくると、透析や腎移植が必要になります。透析の開始時期に近づけば腎臓内科医や透析看護師に相談しながら透析方法を決定します。透析方法に応じて泌尿器科や血管外科と協議しながら、シャントや腹膜透析カテーテルの植え込み手術を行います。使い勝手を考え皆で意見を交換しながら、血管を縫い合わせる位置やカテーテルの出口の位置などを調整します。
腎移植の場合は、術前の検査を腎臓内科医と泌尿器科で協力しながら行い、その結果で移植の可否を検討します。手術は泌尿器科医の担当ですが、術後のサポートや血圧の管理などは協力しながら行います。退院後も食事や血圧、コレステロールや血糖値など内科的な管理をしっかり行う必要があります。