泌尿器科ロボット手術
千船病院が2017年7月新病院移転した当初、最新機種ダヴィンチXiシステムを導入されました。 泌尿器科領域の腹腔鏡手術において安全かつ負担の少ない手術として積極的に取り組んでいます。
ロボット手術の特長
ダヴィンチは高度なロボット工学技術を駆使した、最先端の手術支援ロボットです。8mmの小さな孔に内視鏡カメラとロボットアームを挿入し、非常に繊細で緻密な内視鏡手術手技を実現します。術者は3Dモニター画面を見ながら、あたかも術野に手を入れているような感覚で手術を行います。高解像度の拡大3D映像をもとに、手ブレのない手術手技が可能であるため、「人間の目と手の限界を超えた手術であり、現時点で最高レベルの低侵襲手術」と言えます。傷が小さいため術後の痛みが少なく、早期離床が可能で、社会復帰が早い特徴があります。
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1身体への負担が少ない
開腹術とロボット⼿術の傷を⽐較した図⽰
ロボット手術は、「患者さんの体に優しい低侵襲手術」と言えます。 まず傷は4-5カ所の8mmの小さい傷なので、術後の痛みが少なく、手術の翌日には歩くことが可能です。翌日にシャワーを浴びて頂くことも珍しくありません。早期離床は「腸閉塞」や「血栓症」の予防に、シャワーは「感染症」の予防に有効です。
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2高画質の3D画像
– 両眼視による立体的な視野(3D)
高画質3Dカメラで、10-15倍の拡大視野で手術します。髪の毛を、iphoneのコードくらいの太さで認識できる視覚情報肉眼では見落とすような細い血管を凝固止血し、無血で手術を進めることが可能です。
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3緻密な手の動きを再現
術者の手の動きと全く同じ動きを、ロボット鉗子が再現します。さらに、コントローラーを5㎝動かしても、鉗子は1㎝しか動きません。つまり鉗子は人間の手の5倍、細かい動きができるのです。
また、鉗子には関節があるので、可動範囲が広く、手の限界を超えた動きが可能で、手ブレすることもありません。細い針穴に正確に糸を通したり、一円玉サイズの折り紙で、鶴を折ることも容易に可能です。私は裸眼と手では米粒に字を書くことはできませんが、ロボットを使えば米粒に正確に「千船」と漢字で書くことができます。手術というのは非常に細かい手技の連続ですから、人間の手の限界を超えたロボットの動きは驚くほど有用です。
ロボット手術認定医・指導医
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樋口 喜英
2011年 兵庫医科大学大学院卒業
資格
- -日本移植学会移植認定医
- -日本臨床腎移植学会腎移植認定医
- -日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
- -手術支援ロボットda Vinci術者認定
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花咲 毅
2010年 兵庫医科大学卒業
資格
- -手術支援ロボットda Vinci術者認定
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林 冠宏
2019年兵庫医科大学卒業
資格
- -手術支援ロボットda Vinci術者認定