オープン検査について
オープン検査は、当院の検査機器をご利用いただき、その検査結果を地域の医療機関での治療・診断に役立てていただくシステムです。当院では、地域のかかりつけ医や他病医院からオープン検査のご予約を承っております。予約の詳細についてはオープン検査ページをご覧ください。
設備について
一般撮影装置 3台
エックス線発生装置:
デジタルX線撮影システム RADspeedPRO(島津製作所)
デジタル画像システム:
ワイヤレスFPDシステム、FCRシステム(富士フィルムメディカル)
2023年度検査件数実績 28,490件
ポータブル撮影装置 3台
MobileDart Evolution (島津製作所)
CT装置 2台
320列CT装置:
AquilionONE/ NATURE Edition (キャノンメディカル)
80列CT装置:
Aquilion PRIME SP (キャノンメディカル)
2023年度検査件数実績 15,630件
MRI装置 2台
3テスラMRI装置:
MAGNETOM Skyra (シーメンス)
1.5テスラMRI装置:
MAGNETOM Aera (シーメンス)
2023年度検査件数実績 7,058件
血管造影撮影装置 1台
バイプレーン血管造影X線診断装置:
Trinias B12(島津製作所)
2023年度検査件数実績 心臓206件、頭部165件、腹部・その他94件
RI検査装置 1台
SPECT装置:
SIMBIA E/4C(キャノンメディカル)
2023年度検査件数実績 383件
エックス線TV装置 2台
FPD搭載X線透視診断装置:
CUREVISTA 17(日立メディコ)
FPD搭載多目的イメージングシステム:
VersiFlex VISTA(日立メディコ)
骨密度測定装置 1台
X線骨密度測定装置:
HorizonW(東洋メディック)
乳房撮影装置 1台
トモシンセシス撮影対応FPDマンモグラフィシステム:
Amulet Inovarity(富士フィルム メディカル)
2023年度検査件数実績 926件
外科用イメージ 3台
移動型デジタル式汎用一体型X線透視診断装置:
ARCADIS Orbic 3D (シーメンス)
移動型デジタル式汎用一体型X線透視診断装置:
OPESCOPE ACTENO (島津製作所)
移動型汎用一体型X線透視診断装置:
OPESCOPE ACTIVO (島津製作所)
主な検査内容について
一般撮影検査
胸部や腹部のX線写真や骨や関節などの変化を見るための最も基本的なX線検査です。X線写真は、立体である人体を平面の写真として捉えるため、撮影に際してはより多くの情報を得るためにいろいろな方向から撮影することがあります。
当院では高感度のワイヤレスFPD装置(CsIシンチレータ)を導入しており画質を落とすことなく、従来の装置に比べ被ばく線量を飛躍的に低減することが可能です。これによりお子さまの撮影時の被ばくも従来に比べかなり少なくなりました。また、撮影後の画像表示時間が大幅に短縮されたことにより検査時間や待ち時間が少なくなりました。
今回、導入した装置は一般撮影装置によるトモシンセシス撮影(断層撮影)やFPDによる立位・臥位での長尺撮影ができるようになり、どのような撮影にも対応しております。
CT検査
320列CT装置と80列CT装置を新規購入し2台体制となったため、検査の待ち時間も大幅に減少し、緊急時の検査も素早く対応できるようになりました。
従来の320列CT装置でも被ばくを低減した撮影を行ってまいりましたが、最新型の320列CT装置では、検出器などのハードウェアも刷新されたことに加え、撮影スピードもさらに速くなったことで分解能が向上し、さらなる高画質、被ばく低減撮影を行うことが可能となりました。
また新たに搭載された金属アーチファクト低減技術”SEMAR”を適用することで、金属のために見えなかった部分も観察可能になりました。
装置の特長
- 0.5mm幅の320列により約0.28秒で16cmの範囲が撮影でき、心臓や脳全体では一度で撮影が可能です。心臓のような動く臓器の場合でも超高速に撮影しているため、ゆがみやひずみが生じません。
- 撮影時間が短縮できるため造影剤の使用量を低減できます。
- 心臓検査では今までの64列マルチスライスCTに比べ、1/4程度に被曝低減が可能です。
- 16cmの撮影範囲を何度も繰り返し撮影することで今までのCT装置にある形態診断にプラスして臓器全体の機能診断が可能になります。
MRI検査
3.0TMRI装置と1.5MRI装置を新規購入し2台体制となったため、検査の待ち時間も大幅に減少し、緊急時の検査も素早く対応できるようになりました。
両装置の特徴としては装置の開口部が従来より10cm広くなり、またMRI検査室内の天井には実際の空から受ける視覚的刺激を細部に至るまで再現したバーチャル照明を設置いたしました。明るい環境で検査を受けていただき患者さまの検査ストレスを少しでも解消し、ご高齢の患者さまや体格の大きな患者さまにも無理な姿勢を強いることなく検査を受けていただくことが可能となりました。
頭部や脊椎、乳房専用コイル、肩関節専用、膝関節専用、手指関節専用など撮像部位に応じた多彩なコイルを用意しています。 また、関西初となる小児専用コイルを導入し、新生児から小児への高画質な画像が提供できます。
乳房撮影検査(マンモグラフィ)
当院では一定の撮影精度を保つため教育・評価施設である、NPO法人 日本乳がん検診精度管理中央機構の特別な教育研修を受け、認定を取得した”検診マンモグラフィ読影認定医師”と”検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師”の女性技師が撮影を行います。
マンモグラフィは乳房を装置で挟みながら圧迫をして、上下方向・左右方向でそれぞれ1枚(合計2枚・両方の乳房を撮影する場合は合計4枚)撮影します。必要に応じてさらに角度を追加して撮影することもあります。乳房を圧迫しながら薄く広げて撮影することで、より少ない被ばく量で鮮明な画像を得ることができます。
トモシンセシス撮影は通常のマンモグラフィと同様に乳房を圧迫した状態で撮影します。トモシンセシス機能を用いて撮影する分、撮影時間は少し長くなりますが、1回の圧迫時間は20秒ほどです。X線管球の角度を変化させてX線を曝射しデータ収集することで、1mmごとの乳房断面像を得ることができます。この機能によって、今まで重なりあってわからなかったものが描出できたり、重なって病変に見えていたものが正常であるとわかるようになります。
骨密度測定検査
当院では、DEXA法と呼ばれるX線骨密度測定装置(HOLOGIC社製HORIZON W型)を導入しています。
従来装置に比べ検査精度が向上し検査時間の短縮が可能になりました。
骨粗鬆症の診断基準となる骨密度を定期的に測定することにより、脆弱性骨折の予防や治療効果の判定などを行う検査です。
通常、腰椎と大腿骨頚部を測定します。測定により得られた骨密度デ-タは、年齢、性別に応じた基準デ-タと比較して表示されます。また、前回測定された患者さまの骨密度デ-タは保存されていて、その変化が一目で分かるように表示されます。
X線TV検査
当院では汎用型とCアーム型の2台の最新鋭FPD(フラットパネルデテクター)デジタルX線TVシステムを導入し、検査の目的に応じて使い分けております。Cアーム搭載で17インチ角の大視野で多方向からの観察を可能にし、さまざまな検査要求に対応します。造影剤(バリウムなど)を使用した胃や大腸の撮影などを行ったり、内視鏡を使った特殊検査(ERCP、小腸ファイバーなど)や治療を施行したりします。その他、骨折の整復や嚥下造影など様々な検査に使われます。
血管造影検査
血管撮影検査はAngio撮影(アンギオ撮影)とも呼ばれ血管撮影検査は足の付け根(大腿動脈)、肘(上腕動脈)、手首(橈骨動脈)などの動脈から細い管(カテーテル)を挿入して行います。透視画像(X線)を見ながら目的の血管までカテーテルを進めていき、造影剤を注入して撮影することで、血管の走行や状態、腫瘍の染まりなどが分かる検査です。
当院ではFPDパネル搭載のバイプレーンシステムを導入しており、常時2方向から観察しながら高精細な血管画像を撮影することができます。また、以前に使用してきたアナログタイプの装置に比べより小さな血管の病変部を見つけ出す事が出来ます。更に、高解像度・高画質の56インチ大型モニターに映し出された鮮明な画像を参考にしてより正確な血管内治療を行うことが可能になりました。
以下のような病気に対しての診断や治療を目的とします。
血管性の病気 | 動脈瘤・脳梗塞・心筋梗塞・動脈や静脈の狭窄・消化管などからの出血など |
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腫瘍性の病気 | 脳腫瘍・肝細胞がん・その他臓器の腫瘍やがんなど |
RI検査(核医学検査)
核医学検査は、人工的に作られた微量の放射性同位元素(Radio Isotope)を含んだ薬(放射線性医薬品)を用いて行う検査です。
検査方法
RI検査には臓器別に多くの検査の種類があり、それぞれの検査によって用いる薬、検査時間、撮影回数が異なります。
主なRI検査
脳血流シンチ、脳神経Datシンチ、甲状腺シンチ、肺血流シンチ、肺換気シンチ、心筋シンチ、アシアロ肝シンチ、腎シンチ(レノグラム,DMSA)骨シンチなど
安全性について
RI検査は安全な検査です。体内に入った放射性医薬品からは放射線が出ますが、これは極めて微量で通常のX線検査の量と同程度ですので検査を受ける本人自身や、周辺の人への影響について心配はありません。また、薬自体の放射線量は時間と共に減少していきますし、殆どの薬は各臓器に取り込まれた後、尿や便の中に排泄されるため後々まで放射線が出ることはありません。
前処置について
検査の種類によっては前日からの食事制限、検査直前の飲水・排尿などがあります。
超音波検査
超音波を用いて体内の画像情報を得て、各臓器に異常がないかを調べます。X線被ばくがない為、より安全な検査です。予約制となっておりますが当日検査が可能な場合もあります。
体表に検査用のゼリーを塗り、直接探触子を当てて検査を行います。肝臓、胆のう、すい臓、腎臓、脾臓等など検査の対象になります。